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ソウルボイス
作者:ブルー
公開
02. トークアプリ
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2/12

 二学期が始まって一週間--。
 森下さんとトークアプリを使って連絡するのが日課になった。
 たいていは学校で何があったかだとか、友達とどんな話をしたかとか、そんな他愛もないことがほとんどだ。
 おかげで森下さんと繋がっている気がして転校の寂しさを紛らわしてくれた。

<<元気?
>>元気元気。森下さんは?
<<わたしは元気だけがとりえよ。
>>(笑)
<<新しい学校は慣れた?
>>まだ制服に馴染まないけどね。
<<ブレザー姿も似合ってるわよ。
>>そうかな。
<<ねえ、友達はできた?
>>教室で話す奴はいるよ。
<<どんな人?
>>ちょっと木地本に似てるかも。
<<なんだか楽しそう!
>>いつもクラスのみんなを笑わせてるよ。
<<みんなあなたがいなくて寂しがってるみたい。
>>そっか。
<<早かった? 長かった?
>>早かったよ。転校でいろいろあったし。森下さんは?
<<わたしは長かったわ。いまでも学校にあなたがいるんじゃないかって探してしまうの。
>>俺も森下さんが近くにいたらなって思うよ。
<<早く会いたいな。あなたに。
>>会えるよ。冬休みに。
<<うん。楽しみにしてる。

 毎回、会話の最後には森下さんの写真が貼り付けてある。
 転校して寂しい俺を気づかってのことだろう。森下さんはそういう気配りがきく女子だ。
 いまではどんな写真が送られてくるのかが楽しみの一つでもあった。
 今日は、制服姿の森下さんが、ウインクをしながら片手で投げキスのポーズをしていた。
 写真のコメントには、”あなたのいとしい恋人・森下茜より”と書いてあった。
 おちゃめなところも多分にある森下さんらしい写真だと思った。
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