11年ぶりの作品集 『蒼い小部屋2020』 発売中!
恋椿
作者:クマ紳士
02. ー契りー
<< 前へ  
2/2



「ここ……俺達の秘密基地だよね?」

「そうよ」

環が案内したのは、小さな古びた小屋だった。昔は誰かが住んでいたであろう小屋に、貴明やこのみ、環や雄二、幼馴染4人が見つけて使っていた秘密基地。お互いにお菓子やオモチャを持ち寄ったり、勉強もしたりしていた。子供達だけの自由な空間。

「ね、布団出して。そこに広げて」

「え? 昼寝でもするの?」

貴明は環の意図が分からないながらも、指示に従う。環が皆で昼寝が出来るようにと持ち込んだ布団。商店街のおじさんに頼んで譲ってもらったものだ。環は貴明に、違うわよと言いながら貴明に座るように口にする。

「じゃあ、何するの?」

「さっき言ったでしょ。もっと、いい事してあげる」

座り込んだ貴明の目の前で、環は言いながら、上着を脱いだ。突然脱ぎ出した環に貴明は目を丸くし、顔を背けようとするが、環にこっちを見てと言われ恐る恐る顔を向けた。

「ね、タカ坊も脱いでよ」

「え、あ、うん……」

環は下のスカートもあっさり脱ぎ、下着姿になった。貴明は環の行動が理解出来ず、少し恐怖を感じながら環の顔色を伺う。

「どこか、変?」

「え?」

「ずっと見てるから」

「い、いや……なんか、すごいから……」

貴明が言ったのは、環がいきなり脱ぎ出した恐怖心からなのだが、

「何、それ?」

環はくすくす笑う。環は下着姿をマジまじと見られているのに、気にした様子がない。貴明は環の笑顔にますます混乱した。環は下を脱がない貴明に、ズボンも脱いでよと口にする。貴明は何だろと不思議に思いながらも環の指示に従う。

「タカ坊、今日は白いブリーフパンツなのね」

「そ、そうだけど……?」

環は貴明のパンツを覗き込むようにして見た。上半身は既に裸の貴明。気恥しい思いから、パンツを手で隠した。その行動に、環はニヤついた笑みを見せた。

「な〜に? パンツならいつも見せてくれてるじゃない。今さら恥ずかしいの?」

「見せてないよ! いつも俺のズボンを剥ぎ取って遊んでるからだろ!」

思わず反論する貴明。環にパンツ姿を見せるのは、しょっちゅうある。それは何かのゲームに負けた罰ゲームだったり、単に環の悪戯だったり、理由は様々。しかし、そんな中で環も脱ぐのは初めてだった。貴明は、その理由が分からない。

「ね、タカ坊は私の裸、みたい?」

「え? えっと……うん」

環に聞かれ、貴明は深く考えもせずに答えた。何となく環に頷いた方が喜ぶと感じた。

「……そっか。もう、仕方ないわね〜」

環はどことなく嬉しそうだ。上はタンクトップ。下は可愛らしいピンクのフリフリパンツ姿の環。環は貴明に近づき、貴明の手が届く位置でしゃがみ込み止まった。

「ね、タカ坊が脱がせてよ」

「え? なんで?」

「いいから。ね。脱がせて」

「?? 分かったよ」

環の行動は、貴明には何一つ理解出来ない。いきなり服を脱がせろとか、新手の嫌がらせだろうか? はたまた新しい悪戯か? 貴明は分からないながらも環のタンクトップに手を掛け、捲り上げた。

「タマ姉、手を上げて」

「ん……」

貴明の言う通り、手を上げてタンクトップを脱がされる環。環は顔が少し赤くなり、恥ずかしいながらも口元が緩んでいた。タンクトップを脱がされた時、環の小ぶりな胸が僅かに揺れた。

「どう? タカ坊」

「え? どうって?」

「私の胸、変?」

環はどこか不安そうだ。貴明は環の反応の変化に戸惑う。今日の環はいつもと違う。いつもなら、もっと強気に、強引に命令する。こちらの意思なんて、ほとんどお構い無し。それが、

「ね、どう? 変じゃない?」

……可愛い。

貴明の前で小さな胸をさらけ出し、しきりに聞いてくる環は余裕なく不安げだ。貴明の顔色を伺っているようにも見え、貴明はいつもと違う弱気な環が可愛いく見えた。

「可愛い、タマ姉」

「え? な、何言ってるのよ! 今は、私の胸を見てって言ってるの! ちゃんと見なさい!」

「いひゃい、いひゃい!」

環は貴明に突然可愛いと言われ、照れた。照れ隠しに、貴明のほっぺたを軽く抓る。貴明は環にほっぺたを抓られ、痛がりながらも環の胸を見た。小ぶりながらも、見事な半球を保ち、小さな乳頭がピンっと立って主張していた。

「えっと……キレイ? かな?」

「そ、そう。ね、触ってみてよ」

環は貴明の両手を取り、自分の胸元へ持っていく。貴明は環の行動に逃げ出したくなって来たが、顔を赤くして待つ環から目が離せなくなってきた。

「……っ、ふ、ぅ、んっ」

貴明の小さな手が環の胸を鷲掴みにした。そのまま軽く指先で握るように動かすと、環は切なそうな声を上げた。

……なんだろ。柔らかい。それにタマ姉……。

「ふぅ、ふぅ、ふっ、は、あぁ……」

……なんだか、気持ちよさそう。

貴明はゆっくりと環の胸を揉んでいるだけだ。初めて触る環の胸だったが、小さくしこりのある胸を痛くないように握る。環の顔を見れば、顔を真っ赤にして、甘い吐息を漏らしていた。

……タカ坊。タカ坊。もっと触って。気持ちいい。

貴明に触られているだけで、環は嬉しくて天にも登る気持ちだった。やがて貴明の手が止まると、環は先っぽを指で触ってみてと口にした。

「えっと……?」

先っぽと言われ、貴明は戸惑う。胸の先の乳頭を触るのは、どこか抵抗があった。テレビで母親が赤ん坊にお乳をあげていたのを見たから、変に弄ってはいけないと感じた。環にそれを言おうとしたが、

「タカ坊、触ってみて」

言うが早いか、環は貴明の手を自らの乳首にあてがった。指先で触れただけで、環はびりびりと身体が震えてしまった。

「どう? タカ坊?」

「どうって……わかんないよ」

環の様子を伺いながら、指先で環の乳首を転がした。心なしか固くなっていく乳首も不思議に感じたが、

「た……タカ坊ぉ。ん、ンンッ!」

耳まで真っ赤にしながらも、潤んだ瞳で見つめてくる環から目が離せない。貴明は環がとても愛おしく感じた。やがて、もういいわよと口にした環に従い、手を離すとニッコリとした笑みを返された。

「どうだった? 私の胸?」

「えっと……良かったよ?」

「ふふっ、ありがとうタカ坊」

正解だったのか、環に抱きつかれた。頭を先ほどまで触っていた胸に抱かれ、ほっぺたに環の胸が当てられた。
手を離されると、環が今度は私の番ねと口にする。

「ね、パンツ脱いで」

「え? なんで?」

「いいから、脱いで」

「いや、ちょっと怖……あ! タマ姉ッ!?」

もじもじとした態度を見せ、抵抗しようとした貴明だったが、ハッキリしない態度をした貴明に業を煮やした環によってパンツをずり下ろされた。環の目の前に、貴明のペニスが姿を現した。

「タカ坊の相変わらず可愛いわね」

「うぅ……。何でいきなり脱がすのさ」

「いいから。ね、横になってよ」

迫って来る環に気押され、後ろに尻もちをつく貴明。環はそんな貴明の股の間に身体を滑り込ませ、貴明の小さなペニスをマジマジと観察する。ぶよぶよとした皮を被った小さなペニス。

「タカ坊の、可愛い」

ふぅ、とペニスに環の息を吹きかけられ、貴明は背筋がゾクゾクした。環はそんな貴明の姿を見て、妖しく微笑む。

「タカ坊、触るね」

「え? た、タマ姉、汚いよ!?」

「汚くなんかないわ。匂いも……ん〜? ちょっとオシッコ臭いけど、タカ坊のならいいわ」

環が貴明のペニスを握り、鼻先に持って行って匂いを嗅いでいる。貴明は環の行動に目を白黒させる。以前にも触られたことはあるが、その時は悪戯ですぐに飽きられた。しかし、今回は違う。

「ね、タマお姉ちゃんが擦って上げる。気持ちいい? タカ坊?」

環の柔らかい手が貴明のペニスを上下に擦る。皮を被った小さなペニスは突然の刺激に驚いた。オナニーすら知らない貴明だ。自らのペニスをこんな風にされるなんて、考えた事もない。

「ど、どうかな? なんか、よくわからない」

貴明は環に気持ちいいかと聞かれ戸惑う。環の柔らかい手に包まれ、今までにない体験はしていたが、環に握られている恐怖もあった。このまま握り潰されるのではと、貴明の顔が引きつる。

「難しいのね。擦るだけで気持ちいいって本には書いてあったけど、よく分からないわ」

環は貴明のペニスを擦るのをやめた。しかし握る手は離さない。貴明は環が次に何をするのか行動を目で追う。すると、

「じゃあ、これならどう? 」

「〜〜〜〜ッッ!?」

突然環が貴明のペニスを小さな舌で舐めた。それは舌先で軽く表面を舐めただけだったが、貴明は声にならない悲鳴を上げた。

くぅ……ッ! なんだこれ? タマ姉が、俺のを舐めて……?

「ぺろ、ぺろ。ね、気持ちいい?」

環が貴明の顔を見つめながら、貴明のペニスに舌を這わせる。甘えてくる子猫のように懸命に舌を這わせる環。下から見上げてくる環の頬は赤く、熱に浮かされているかのような表情だった。

「きも、ち、いい……!」

何とか、それだけは口に出来た。皮越しに竿の部分を舐められ、かと思えば亀頭にも時折舌先が触れる。環も怖いのか、亀頭にはおっかなびっくり舌先をつける。貴明は痛みにも似たピリピリとした感覚を感じていたが、それ以上に経験した事のない快感に戸惑っていた。

「た、タマ姉! も、もういいよ! なんか怖い!」

貴明は未知の体験に恐怖し、環にストップをかけた。環は瞳を瞬かせ、そう? っと若干不満げだ。途中で止められてしまい、環は釈然としない思いに駆られた。

なんかムズムズしてたし、危なく漏らすところだった。漏らしてタマ姉にでも掛けたら、どうなっちゃうか……。

「じゃあ今度は、タカ坊の番ね」

何が? と貴明が口にするより早く、環が動いていた。立ち上がったかと思えば、一気にパンツをずり下げた。環は口元に笑みを浮かべながら、貴明の目の前に自らの秘部を晒した。

「どう? タカ坊、お姉ちゃんの……私の、初めてでしょ?」

「う、うん。このみのは見た事あるけど……」

「え!? いつ!?」

「え? 幼稚園の時?」

「そ、そうなんだ。ふーん……」

環は貴明の言葉に驚き、一瞬目をつり上がらせた。何故か怒り始めた環に、貴明はおっかなびっくり答える。それに安堵した表情を見せるも、どこか納得のいかない顔を見せる環だった。

「このみのと比べてどう?」

「えっ? あー、と、よく分からないんだけど……」

どうと聞かれても、貴明には違いが分からない。環の秘部は毛も一切生えておらず、ぴったりと閉じている子供そのままの女性器。線が一本あるだけの秘部。このみのと比べろと言われても困ってしまう。

「もう! はっきりしないわね! 男でしょう?」

「そう言われても……」

思わず環の秘部に目を向ける貴明。環には当たり前だがペニスはなく、貴明にとって初めてマジマジと見た女性器。まだ子供の貴明にとって、男と女の違いは、不思議な発見だった。

「じゃあ触ってみてよ。それなら違い分かるでしょう?」

えっ? えっ? と戸惑う貴明をよそに、手を掴んだ環が自らの秘部に貴明の手を持っていく。

「ほら? どうタカ坊。お姉ちゃんのアソコ」

「どうって……すごい柔らかくて、プニプニしてて……女の子のココ、初めて触ったよ」

生まれて初めて触る女の秘部に、貴明は興味深々だった。環はすでに手を離していたが、貴明は取り憑かれたように環の小陰唇を指でつまんだり、摩ったりしていた。環は恥ずかしい気持ちもあったが貴明に触られている事実が嬉しかった。

……もっと、もっと触って。タカ坊の指、気持ちいいの。

まだ子供のはずの環だったが、何事にも周りより一歩先んじる彼女。性知識においても子供のソレとは違っていた。貴明を想って指責めオナニーをしたのは数回ではない。妄想の中で、何度貴明に抱かれたか。

でも、今から本物のタカ坊に抱かれるの。大丈夫。赤ちゃんが出来ないように、きちんと避妊するし。私がリードしてあげれば、タカ坊もきっと気持ちよくなる。

「あれ? タマ姉、なんだか濡れて……」

「タカ坊に触られて、私の女の子の部分が反応しちゃった証拠よ」

環の秘部が濡れ始め、貴明の指が湿り始めた。環は羞恥に顔を赤くしながらも、笑顔を見せた。貴明は思わず濡れた指を鼻先に持っていき嗅いでみるが、決して嫌な匂いではなかった。それどころか、あの環が自分をこんなに好きで居てくれていたのに興奮する。

「タカ坊……もう、我慢出来ないの」

ベッドに寝そべった環が、両足を広げて、指で濡れているマンコを広げて見せた。それはとても淫靡で艶かしい、とても小学生の子供がするような姿ではなかった。

「タカ坊、大好きよ。私、ずっと、ずっとタカ坊が好きだった。だからお願い、タカ坊のオチンチン、膣内(なか)に挿れて」

「え? えっ?」

貴明は驚きに目を丸くした。環が言った台詞に固まってしまう。環の小さな穴の中を思わず食い入るように見てしまうが、貴明のペニスを挿れろというのも貴明には理解出来なかった。

どういうこと? タマ姉のアソコに、俺のを入れる? 入れると、どうなるんだ?

貴明には想像も出来ない未知の領域。不安と恐怖から、つい尻込みしてしまう。

「タカ坊……怖い?」

「う、うん。だって、よく分からないから……」

ちらりと横目で環の開いた膣内を見る。サーモンピンクの可愛らしい色合い。部屋の電気を浴びて僅かにテカリを帯びているのは濡れているからだろう。貴明は思わず生唾を飲み込んだ。

「私もね、怖いの。でも、それ以上にタカ坊に女にして欲しい。私の初めて、タカ坊にあげたいの」

「タマ姉……」

環の瞳が潤んでいた。小さな未成熟の身体。開いた膣内の奥には、侵入を拒む膜が見えた。貴明には分からなかったが、それは環の処女膜。ピンっと勃った小さな乳首も、環が感じている証拠だった。貴明は、環の姿とその言葉に魅了され、頭の中を駆け巡る様々な思いを振り払う。

「……俺のを、挿れればいいの?」

「ちょうだい。タカ坊の。私、あなたが欲しいの」

環の台詞に、貴明はますます照れる。普段はあんなに勝気で、姉御肌の環がこんなに甘えた声を出す。頭の中を全て溶かされるような甘い誘惑。まだ子供のはずなのに、環は男を誘う術を心得ている。

「……わかったよ」

「あ……」

貴明のペニスもまた、子供ながらも勃起していた。環のトロトロに溶けた秘所にペニスの先を当てた。ヌメった感触だったが、貴明は環の顔を見るのに夢中だった。

「行くよ……タマ姉」

「うん……来て、タカ坊」

潤んだ瞳を貴明に向け、赤い果実のように頬を羞恥に染めながら、はにかむ環。貴明は腰を前に出し、ペニスを環の膣内に入れようとした。しかし、

「あ、あれ?」

「ん……!」

貴明のペニスがふにゃふにゃと曲がってしまい、挿入出来ない。入口は見えているのに入れられない。焦っても、貴明のペニスは真っ直ぐ入ってはくれなかった。

うう……、なんか、恥ずかしい。タマ姉が待ってるのに、全然出来ない。やっぱり、俺じゃ……。

貴明は泣きそうになっていた。環があれだけ思いを口にしてくれて、全てを委ねているのに期待に応えられないのが苦しかった。環に言って、日を改めてもらおうとすら考えた。そこへ、

「タカ坊、待って……」

「え? タマ……わ、わわっ!?」

入れるのに夢中になっていた貴明をよそに環が身体を起こし、逆に貴明を押し倒した。貴明は目が点になり環の行動を見守る。

「タカ坊、大変みたいだから、私がするわ。お姉ちゃんに任せて。タカ坊は寝てればいいから」

優しく微笑む環に、情けなく思いながらも貴明は頷いた。古びた小屋の天井を見上げながら、環を待った。

……大丈夫よ、環。痛いのは最初だけ。最初だけだから。

環は処女膜を失う時の痛みを考えていた。知識としては知っているが、どれほどの痛みかは想像出来ない。出来る事なら痛みを待ちたかった。しかし、

「……タマ姉……!」

目を瞑って、環が来るのを待っている貴明が環にとっては愛おしくて堪らない。性知識を全くと言っていいほど知らない貴明に、ここまで付き合わせたのだ。年上として、貴明をリードしなければと環は息を飲んだ。寝そべる貴明の上に跨り、環は膣口を開いて貴明のペニスの上に当てた。

「……行くわよ、タカ坊」

「……うん」

緊張しているのか、貴明は目をきつく閉じていた。目の前の環は期待と興奮、そして襲いくるであろう痛みに身構える強ばった環の表情。生唾を飲み込む環は、ゆっくりと腰を降ろしていく。

「ふ、う……う、うぅっ!」

貴明の肉棒が環の膣口に入ってくる。そして行き止まりとなった処女幕に当たる。環は一瞬動きを止めたが、

「ん、あ、あァッ! は、あああァッ! 」

ミチミチミチと、肉が裂ける音がした。環の幼い入口の中で少女の最後の砦が破かれた。環は痛みから言葉を出せず、貴明のペニスに貫かれたまま、天を仰ぐ。

「う、うぅっ! す、ごい……!」

貴明は何が何だか分からなかった。自分のペニスが火傷しそうな程熱い物に包まれた、かと思えば温もりのようなものを感じ、こちらを包み込んでくる。ギュウギュウ締め付けられ、痛くもあったがそれ以上に不思議な感覚だった。最初からそこにあるのが当たり前のように、懐かしい感じさえした。

「た、タマ姉……これ……タマ姉?」

上に跨る環の名を呼ぶが返事がない。それどころか、顔を俯かせ泣いているようにも見える。

「タマ姉? ど、どうしたの? なんで、泣いて……? あ、あれ?」

貴明と環の接合部の隙間から、一筋の赤い線が見えた。つー、と貴明の身体を伝って落ちていくのが寝ている貴明にも見える。貴明の鼻に、僅かに血の匂いがした。

「タマ、姉? 痛いの? どこか怪我したの? タマ姉、やだよ! 返事してよ!」

貴明は青ざめながら、環に呼びかける。すっかり泣いてしまい、涙が溢れてくる。環が痛みで動けないのだと考えながらも何とかしようと首だけを動かした。そこへ、

「……だい、じょうぶ。大丈夫だから。落ち着いて、タカ坊」

貴明の頬に環の手が当てられた。見上げれば、青白い顔の環が見えた。貴明を安心させようと笑顔を作っていた。いつもは鈍感な貴明でさえ、その笑顔が無理をして作っているのだと分かる。

「女の子の大事なところをね、大切な男の子にあげた時、こうして血が出ちゃう事があるの。初めては仕方ない事なの」

「そ、そうなの?」

環は明らかに無理をしている。血は少しだったが、環が出血しているのを見て貴明の血の気が引いた。

「と、とにかくどいてよ。タマ姉、早く手当てしなくちゃ! 痛いんでしょう?」

貴明は環を心配するあまり、また泣きそうになっていた。大好きだと口にしたばかりの女の子が怪我をしている。貴明は気が狂いそうだ。悲鳴のような声を上げながら環を見るが、

「イヤよ」

環にそっぽを向かれた。その行動にまたも面を食らってしまう。痛いはずなのに、心配してるのに、なぜ退いてくれないのか。

「途中でやめるなんて、タカ坊、私に恥をかかせる気?」

「え? なにが?」

環の瞳が鋭くなる。ジト目を向けられ、貴明はしどろもどろ。環に股がられたまま、お説教をされている気分になる。

「愛し合う二人の、初めての愛の営みなのよ。途中でやめたら、私達の愛が嘘みたいじゃない!」

環は目を吊り上げ、怒っている。まだ若干顔色は悪かったが、痛みより、貴明との営みを大事にしたいようだ。貴明はまだ理解しきれていなかったが、環が怒っている事だけに反応し、ごめんと謝った。

「謝らないの。タカ坊はただ、私を心配してくれたんでしょ。ありがとう、タカ坊」

今度は笑顔の環。貴明のペニスが入ったまま、環は表情をコロコロ変える。貴明は、改めて環の魅力を感じていた。甘えて来たと思えば、泣き、怒り、諭し、優しくしてくれる。やっぱり、好きだと感じた。

「タマ姉、大好きだ。俺、ずっとタマ姉と居たいよ」

それはつい、貴明の口から出た言葉。小さな子供の、素直な気持ちだった。環が珍しく破顔し、目を丸くして驚いている。貴明は、恥ずかしくなり顔が赤くなってるのを感じた。目を背けてしまいたかったが、

「私もよ。大好き、タカ坊」

「ん、んンっ!?」

体を倒して来た環に唇を奪われた。三度目のキス。なんて甘く、蕩けるような味わいなのか。貴明は環の膣内に包まれながら、唇の柔らかさに感動してしまった。

「タカ坊……もう大丈夫だから、動いてみて」

唇を離した環が、貴明に動くように告げる。貴明は、動けと言われて戸惑ってしまう。環の膣内にペニスを入れたまま動けと言われても、どう動けばいいかわからない。

「あ、そっか。分からないわよね。じゃあ、私が動くわ。タカ坊は、じっとしてて」

よく分からずに貴明は頷き、環の行動を見守る。環は腰を浮かし、膣口からペニスが抜けるギリギリまで上げ、

「ふ、ぅあ……! あ、あぁ……!」

「……ッ!? た、たま、ねッ!?」

ゆっくりと腰を落とす。ミチミチと肉が詰まった環の膣内を貴明のペニスがかき分けていく。環のヒダがペニスに絡みつき、うねりを上げる。貴明はそれだけで、体の奥から込み上げてくる何かを感じた。

「は、あっ! タカ坊の、あったかくて、気持ちいいわ。ん、う、ふっ、あ……タカ坊は、私の中、どう?」

「うっ、く、うぁッ!?」

ウットリとした表情で、濡れた瞳を貴明に向け、ゆっくりとだが腰を上下にくねらせる環。幼いながらも、セックスの腰の使い方を早くも理解し始めていた。貴明が顔を真っ赤にして、声を出せずにいる中、妖艶とも言える表情で腰を振る。

「き、気持ち、いいッ! だ、だからタマ姉、一回、やめて! 俺、なんだか変な感じが……!」

貴明が苦しそうに声を振り絞って訴えるが、環はその姿を見て、ゾクゾクと背中に電流が走った。

タカ坊が、気持ちいいって言ってくれてる。もっと、もっと私で気持ち良くなって! 私、タカ坊が大好きだから!

「た、タマ姉! なんで、早く……うぁああッッ!?」

「タカ坊ぉっ! タカ坊ぉっ! 大好きっ! 大好きなのっ!」

壊れたように一心不乱に腰を振る環。グチュグチュと環の股下から血と愛液が混ざった水滴が音を立てて溢れてくる。環は痛みよりも快楽に頭の中を支配され、貴明に抱きつくような姿勢で腰を打ち付けた。口元から涎を垂らし、耳まで真っ赤にしながら貴明の名を呼び続ける。

「た、タマ姉……もう、何か、出ちゃうよ! 我慢出来ないっ!」

「はっ! あっ、あっ! あっ! ひ、んぁっ! タカぼっ! タカぼっ!」

貴明は泣きながら訴えたが、環は聞いていなかった。もはやどこを見ているのかすらわからず、焦点の合わない瞳を正面に向ける。

「あ、く、う、うぅっ! タマ姉……! ごめんっ!!」

「〜〜っ!? ふ、みゃあぁあああああああぁああああああああっ!!?」

我慢出来ずに貴明は環の膣内で果てた。精通したばかりの子供が、生まれて初めて射精した。貴明は環の中で漏らしてしまったと勘違いし、息を切らしながらも環への謝罪を考えていた。

どうしよう……。タマ姉の中で、オシッコを漏らしてしまった。なんて、謝れば……。

貴明は環の顔を伺う。顔を伏せ、荒い息を繰り返す環に、貴明は掛ける言葉が思いつかなかった。

「……タカ坊」

「は、はいっ!」

環は貴明のペニスを抜きながら、立ち上がった。環の股下から、赤い雫がぽたぽたとこぼれ落ちる。貴明の腹に垂れ落ちて来た雫を見て、貴明は頭の中で何度も環に謝った。

「……責任、取ってよね」

「……へ?」

貴明に向き直った環は笑顔を向けていた。自信に満ちた、いつもの環の顔。軽くお腹を擦りながら、環は貴明に言う。

「タカ坊、遠慮なく私の中に出すから、赤ちゃん出来ちゃったかもしれないし」

「あ、赤ちゃん!? 何それ!?」

環は笑顔だったが、貴明は一気に青ざめた。聞いてない! と叫んだ貴明だったが、環は何処吹く風と言いたげに、

「言ってないからね。赤ちゃん、出来たらどうしよう、パパ?」

「パ……っ!?」

貴明の頭の処理を超えた一撃だった。まだ小学四年生。遊びたいさかり。自分の両親の顔が頭に浮かび、叱られる未来しか見えない。貴明はじわっと目尻に涙を浮かべたが、

「……嫌いになった?」

「え……?」

「私のこと、嫌いになった?」

環の顔は真剣だった。ともすれば泣きそうな、崩れそうな表情。貴明は、環の吸い込まれるようなブラウンの瞳から目を反らせなかった。

「そんなわけ、ないよ。例え、赤ちゃん出来ても、タマ姉を嫌いになんか……なれないし」

ぽつりぽつりとだが、貴明は否定する。環が好きだ。環と、これからもずっと一緒に居たい。それは嘘じゃない。

「タマ姉が、好き、だし……」

そこまでが限界だった。貴明は沸騰しそうなほどの熱を感じ、顔から火を吹きそうだと思った。環の声が聞こえないと恐る恐る顔を向けると、

「私もよ、大好き、タカ坊」

環に優しく抱きしめられた。お互いに裸で、汗をかいていたが関係なかった。貴明は環の肌の温もりを感じ、抱き返そうと手を伸ばす。が、

「……ちなみに、赤ちゃんは出来ないと思う。たぶん」

「たぶん?」

抱きしめられながら、耳元で囁かれた言葉に、貴明は不安げだった。しかし、不安な貴明をよそに環は大輪の花を咲かせる微笑みを返した。

「うん。たぶん。大丈夫。タカ坊、私を信じて?」

甘えたような環の声。今日初めて聞いた、姉ではなく、女の子の環の蕩けるような声だった。

……ずるいなぁ。

「信じてるよ、タマ姉の言葉なら」

諦めたような、悟ったような貴明の言葉に、環は抱きしめる力を少しだけ強くした。

「大好きよ、タカ坊。これからも、ずっとずっと、一緒に居てね」

環の言葉に、貴明は返事とばかりに環の背に手を回し抱きしめ返した。
感想を送る
8
<< 前へ   目次  
© 2014 pncr このサイト上にある画像・文章の複製・転載はご遠慮ください。
since 2003 aoikobeya 問い合わせ